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身体表現性障害と心身症との相違点についてまとめてみた。
身体表現性障害とは神経症の消失の結果として現れた精神病の総称です。
近年では身体表現性障害というものが診断名として頻用されるようですが、この障害に当てはまる条件として、一般的な身体疾患を示唆する身体症状が存在するが,一般的な身体疾患,物質の直接的な作用,または他の精神疾患によっては完全に説明されないということ、その症状は臨床的に著しい苦痛,または社会的,職業的,または他の領域における機能の障害を引き起こすこと、身体症状は意図的でないという3点が当てはまっていればすべての症状が身体表現性障害に当てはまるといえます。
一方で心身症は心理社会的要因または環境からの精神的ストレスが原因となって発症する身体疾患の事を言います。
心身症と身体表現性障害の見分け方として、心身症には二つの特徴があります。
まず一つは身体疾患の症状がはっきりしているということです。
心身症の場合、身体に病気として症状が出てきます。
もう一つは環境や時間によってその病気が悪化するかどうかです。
たとえば仕事が忙しいときや緊張したとき,身体症状や検査所見が増悪するなんてことがあれば心身症であるといえるでしょう。
身体表現性障害とは・診断基準についてまとめてみた。
身体表現性障害は精神的原因での身体症状で、明確な苦痛や日常生活や仕事などに支障を起こす病気です。
診断基準は身体医学的に説明できない身体症状として定義されていて、簡単に説明すると身体的なはっきりした理由や原因がわからないことが原因で起こる障害です。
身体表現性障害には主に7つあります。
身体化障害は色々な部位の痛みや嘔吐、下痢や性的無関心、麻痺やけいれんなどの症状が慢性的に続きます。
鑑別不能型身体表現性障害は倦怠感や食欲減退などが6ヶ月以上続く場合、転換性障害は身体の色々な部位の麻痺や脱力、触覚や聴覚、視覚などが欠陥したり発作やけいれなどが起きます。
疼痛性障害は、痛みが著しく苦痛で日常生活や仕事に支障が起きます。
心気症は重篤な病気にかかる、またはかかっているという恐怖にとらわれてしまい過剰な心配をする症状です。
また、自分の外見へ過度な心配をする身体醜形障害や、他の身体表現性障害にない症状をもったり、想像妊娠などを起こす特定不能の障害もあります。
障害は本人が意図的に嘘をつくわけではなく、何かしらの身体症状があっても一般身体疾患や他の精神疾患では説明できません。
身体表現性障害とうつとの違いについてまとめてみた。
目に見えて病気の原因となる異常がないのに、吐き気やかゆみなど身体的な症状が出る障害が身体表現性障害です。
特に理由もないのに悲観的になる心気障害や怪我をしているわけでもないのに痛みが出てくる疼痛性障害などをまとめて表す呼び名です。
同じように異常は見られないけれども身体的な症状が出てくるものとしてうつがあります。
うつもまた症状が身体表現性障害と重なる部分もありますが、全く同じではありません。
身体表現性障は原因となるストレスや生活習慣の変化などが引き金となって症状を引き起こしているのでストレス解消をしてその原因を取り除いたり、注意をそらしてやれば症状が改善します。
しかし、うつはストレス解消をしたり病気であることから注意をそらしたとしても症状が治まることはありません。
このふたつの区別をつけるために、診断基準を明確にしたマニュアルがつくられています。
怪我などとは違って目に見えない障害ですから、医師によって診断結果が変わってくる可能性をその診断基準を使うことで低くしているのです。